朝日日本歴史人物事典 「本因坊元丈」の解説
本因坊元丈
生年:安永4(1775)
江戸後期の囲碁棋士。11世本因坊。江戸の生まれで本姓宮重。寛政10(1798)年,10世本因坊烈元の跡目となり御城碁に出た。好敵手・安井仙知(知得)に恵まれ,並行するように昇段。文化6(1809)年,そろって準名人(八段)になった。同年,11世本因坊。知得とは77局が残され,特に「元丈知得五十番碁」は有名。ともに名人の技量・器と目されながら,互いに譲り合って名人碁所を争わなかった。丈和を跡目にし,文政10(1827)年に家督を譲った。<参考文献>武宮正樹『元丈』(日本囲碁大系)
(谷口牧夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報