本因坊元丈(読み)ほんいんぼう・げんじょう

朝日日本歴史人物事典 「本因坊元丈」の解説

本因坊元丈

没年天保3.10.28(1832.11.20)
生年:安永4(1775)
江戸後期の囲碁棋士。11世本因坊。江戸の生まれで本姓宮重。寛政10(1798)年,10世本因坊烈元の跡目となり御城碁に出た。好敵手安井仙知(知得)に恵まれ,並行するように昇段。文化6(1809)年,そろって準名人(八段)になった。同年,11世本因坊。知得とは77局が残され,特に「元丈知得五十番碁」は有名。ともに名人技量・器と目されながら,互いに譲り合って名人碁所を争わなかった。丈和を跡目にし,文政10(1827)年に家督を譲った。<参考文献>武宮正樹『元丈』(日本囲碁大系)

(谷口牧夫)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「本因坊元丈」の解説

本因坊元丈 ほんいんぼう-げんじょう

1775-1832 江戸時代後期の囲碁棋士。
安永4年生まれ。寛政10年本因坊烈元の跡目となる。文化6年本因坊11世をつぎ,同年好敵手の安井仙知とともに準名人8段にすすむ。ともに名人の実力がありながら,たがいにゆずって名人碁所をあらそわなかった。天保(てんぽう)3年10月28日死去。58歳。江戸出身。本姓は宮重。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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