朝日日本歴史人物事典 「安井仙知」の解説
安井仙知(8代)
生年:安永4(1776)
江戸後期の囲碁棋士。伊豆三島(静岡県)の出身。幼いころ江戸で囲碁4家のひとつ7代安井仙知(仙角)に入門。初めは中野知得といい,この名が有名。寛政12(1800)年5段のとき跡目となり御城碁を務め始めた。文化11(1814)年に家督を継ぎ8代仙知。本因坊元丈は段位も並行して昇った同時代の好敵手。ふたりの間で「元丈知得五十番碁」がある。また「ダメの妙手」と伝えられる一局も有名。両者,卓絶した技量と人徳を持ち,ともに名人碁所を争わなかった。<参考文献>島村俊広『知得』(日本囲碁大系)
(谷口牧夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報