国指定史跡ガイド 「本庄古墳群」の解説
ほんじょうこふんぐん【本庄古墳群】
宮崎県東諸県(ひがしもろかた)郡国富町本庄にある古墳群。大淀川支流の本庄川と深年川にはさまれた東西約3km、南北約1kmの標高約40mの本庄台地に分布する古墳群。築造は4世紀後半から6世紀とみられ、1934年(昭和9)に前方後円墳17基、円墳37基、横穴墓2基、地下式横穴墓1基の57基が国の史跡に指定された。37号墳は上長塚と呼ばれる全長73mの前方後円墳で、他の前方後円墳も全長50~60m級。ほとんどの前方後円墳は主軸が東西方向で、前方部を西に向けて造営されている。42号墳の藤岡山東陵古墳から円筒埴輪(はにわ)が採集されているだけで、他の古墳は未調査だが、鎧塚、剣塚、轡(くつわ)塚などの名前があることから、かつて、それに由来する遺物が出土したのではないかと推定される。台地の南側斜面にある46・47号墳は横穴墓、45号墳は地下式横穴墓。これらは県の中央部から鹿児島県東部に分布する特色ある墓制であり、これまで本庄台地で発見された地下式横穴墓からは、甲冑や鏡が出土している。JR日豊本線宮崎駅から宮崎交通バス「国富」下車、徒歩約5分。