朽木貞高(読み)くつき・さだたか

朝日日本歴史人物事典 「朽木貞高」の解説

朽木貞高

生年:生没年不詳
室町時代武将。信濃守。父は時綱。鎌倉時代,承久の乱の恩賞として近江国高島郡朽木荘(滋賀県朽木村)の地頭職を得た佐々木信綱の子孫貞高は,大和に出陣中,私宅が炎上し証文などを紛失したが,享徳2(1453)年に本領朽木荘以下を安堵された。翌年,若狭牢人の蜂起鎮圧に功あり,将軍足利義政より感状を得る。寛正6(1465)年の後土御門天皇即位に際しては義政の帯刀として供奉,将軍に近侍し以後の朽木氏と将軍家との密接な関係の礎となった。寛正1年に朽木荘は室町幕府の御料所となっていたが,応仁1(1467)年,貞高の忠節により返付された。長享1(1487)年,将軍足利義尚の六角高頼征討に際しては,武田大膳大夫と共に馳せ向かうよう,法名の観喜宛で命じられている。

(石田晴男)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「朽木貞高」の解説

朽木貞高 くつき-さだたか

?-? 室町時代の武将。
近江(おうみ)(滋賀県)の豪族で,佐々木氏一族。享徳3年(1454)若狭(わかさ)(福井県)の牢人蜂起をしずめる。長禄(ちょうろく)2年将軍足利義政から近江高島郡の朽木荘をみとめられ,その一部幕府御料所となるなど,幕府と密接な関係をたもった。通称弥五郎

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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