杉山三右衛門(読み)すぎやま・さんえもん

朝日日本歴史人物事典 「杉山三右衛門」の解説

杉山三右衛門

生年生没年不詳
江戸前期,下総国東部(千葉県)の湖水椿海干拓を最初に考えた人物。これまで江戸町人とされていたが,実は徳川氏旗本で書院番番士,元和1(1615)年の大坂陣に参戦したが敵前逃亡したため士分剥奪,追放され,椿海湖岸の正賢寺に隠栖,湖上で釣をしていて干拓を思いついたといわれ,幕府に出願したが許可されなかった。この干拓は,のちに白井次郎右衛門,辻内刑部左衛門らによって再願,開始された。<参考文献>川名登「真説椿新田開発記」(『海上町史研究』12号)

(川名登)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「杉山三右衛門」の解説

杉山三右衛門 すぎやま-さんえもん

?-? 江戸時代前期の開拓者
下総(しもうさ)海上,香取,匝瑳(そうさ)3郡(千葉県)にまたがる椿海(つばきのうみ)の干拓,新田開発を計画し,元和(1615-24)のころ幕府にねがいでるが不許可となる。もと幕府旗本で,士分を剥奪されて椿海湖岸の寺にすんでいた。のち白井治郎右衛門,辻内刑部左衛門らにより開拓はすすめられた。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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