村上神社(読み)むらかみじんじや

日本歴史地名大系 「村上神社」の解説

村上神社
むらかみじんじや

[現在地名]上宝村村上 山サキ

福地ふくじ村の枝村村上の、やけ岳山麓が高原たかはら川・蒲田がまだ川合流点に向かって突出する突端部にある。今見いまみ村今見氏の祖先今宮氏が、弘和年中(一三八一―八四)後村上天皇・後醍醐天皇・長慶天皇の霊を祀るために創建したといわれる。祭神は村上天皇・天照皇大神・伊弉冊命・伊弉諾命のほか諸社合併により十数神を祀る。「飛州志」には「来由未詳按ズルニ祭神或曰村上帝ヲ祭レルカ」とあり、「斐太後風土記」には、今見村の項に、「今宮とは、当昔の天皇の御末子にて、御父天皇の尊霊を拝察たまふにも、明白あからさま奉称まをしては諸人聞て、さては南朝の宮方と悟らむ事を、憚たまひて、御座所近処に、古の天暦帝の御霊を拝奉ると称して、後村上天皇の後の一字をわざと省きて、村上天皇の御社と称したまひしならむ」とする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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