村雲大樸子(読み)ムラクモ タイボクシ

20世紀日本人名事典 「村雲大樸子」の解説

村雲 大樸子
ムラクモ タイボクシ

大正・昭和期の日本画家



生年
明治26(1893)年8月3日

没年
昭和32(1957)年7月27日

出生地
東京市赤坂区氷川町

本名
村雲 毅一

学歴〔年〕
慶応義塾大学〔大正4年〕中退

経歴
プロレタリア文学研究、演劇美術の研究を志し、洋画研究所にも学んだ。大正3年名古屋の石川柳城に南画を学び、5〜7年まで南画研究のため中国各地を遍歴した。帰国後は塩川文鵬を師とする一方、プロレタリア美術運動など美術、演劇の運動に従った。昭和6年川合玉堂の門に入り、長流画塾、戊辰会展に作品を発表、官展にも出品した。17年には青鸞社を起こして同展に出品し、戦後の29年第1回個展を開いた。30年点々会の創立に加わり毎年同展に出品するほか、日ソ親善協会、アジア連帯委員会、日中友好協会に関わるなど、左翼の立場から国際文化交流に尽した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「村雲大樸子」の解説

村雲大樸子 むらくも-たいぼくし

1893-1957 大正-昭和時代の日本画家。
明治26年8月3日生まれ。プロレタリア文学や演劇,美術運動にくわわる。昭和6年川合玉堂の門にはいり官展に出品。戦後は日中友好協会理事などをつとめ,30年岡本唐貴(とうき)らと点々会を創立した。昭和32年7月27日死去。63歳。東京出身。慶応義塾中退。本名は毅一。代表作に「桃花源記」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

カスハラ

カスタマー(顧客)とハラスメント(嫌がらせ)を組み合わせた造語「カスタマーハラスメント」の略称。顧客や取引先が過剰な要求をしたり、商品やサービスに不当な言いがかりを付けたりする悪質な行為を指す。従業...

カスハラの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android