東大寺 三月堂執金剛神像

山川 日本史小辞典 改訂新版 の解説

東大寺 三月堂執金剛神像
とうだいじさんがつどうしつこんごうしんぞう

三月堂本尊背面の厨子(ずし)内に北面して安置される秘仏で,甲(かぶと)をまとい,金剛杵(こんごうしょ)をもつ右手を振りあげて怒号を発する塑造(そぞう)の神将像。奈良時代以来,説話集類にしばしば登場する名高い霊像。教義的には本尊不空羂索(ふくうけんじゃく)観音の変化身としての性格があり,制作年代も本尊像に前後する頃とみられる。表情やポーズに激しい怒りを表しながらも節度品位があり,天平彫塑の古典的名作の一つ。像高174.0cm。国宝

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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