品位(読み)ヒンイ

デジタル大辞泉 「品位」の意味・読み・例文・類語

ひん‐い〔‐ヰ〕【品位】

人や事物にそなわっている気高さや上品さ。品格。「品位を保つ」「品位に欠ける」
金銀の地金、貨幣の含んでいる金銀の割合
鉱石中に含まれている有用元素の割合。
[類語]品格気品風格格調沽券気位正格公式正則正統正調本式本格的正規正式格式おおやけ公的正しい本物儀礼礼法礼式礼儀風儀作法よそ行き格式張る折り目正しいフォーマル本格本筋まっとう正道本道本流主流中正至当合理的合法的押しも押されもせぬれっきとちゃんとまとも道理道理至極腰を入れる本腰本腰を入れるレギュラーオーソドックスプロパー

ほん‐い〔‐ヰ〕【品位】

ほん2

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精選版 日本国語大辞典 「品位」の意味・読み・例文・類語

ひん‐い‥ヰ【品位】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 品格と地位。また、人や事物にそなわる気高さやりっぱさ、品のよさ。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. [初出の実例]「其国の品位を劣にするは免る可らず」(出典:一年有半(1901)〈中江兆民〉一)
    2. [その他の文献]〔新唐書‐百官志〕
  3. 地金や貨幣の中に含まれる素材の割合をいう。性合(しょうあい)
    1. [初出の実例]「貨幣の品位は左の如し」(出典:貨幣法(明治三〇年)(1897)五条)
  4. 鉱石中の有用元素の含有率。
  5. ほんい(品位)

ほん‐い‥ヰ【品位】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ほん」は「品」の呉音 ) 親王内親王に与えられる位階一品から四品まである。品。〔令義解(718)〕

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百科事典マイペディア 「品位」の意味・わかりやすい解説

品位【ひんい】

鉱石中の有用鉱物金属の含有率。通常重量百分率で表すが,貴金属鉱石などでは鉱石1t中の含有グラム数で示す。採掘物を鉱石となし得るか否かを決める最重要因子(採算性)であり,また採掘・選鉱製錬法などを検討する要因である。
→関連項目鉱染鉱床

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「品位」の意味・わかりやすい解説

品位
ひんい
grade

特定の有価金属元素,鉱物,化合物などの含有量,あるいは純度による鉱石,地金などの分類。一般には,有価金属元素,鉱物,化合物などの,鉱石,地金の総量に対する重量比率,すなわち%,g/tなどで表わす。石炭の場合は,灰分の重量%または発熱量 kcal/gなどで表わす。品位などの試料採取の分析結果に基づいて坑内平面図や地形図などに試料採取個所ごとに品位,鉱床の幅,厚さなどを記入した品位図や,品位を鉱床の平面・断面などに等品位線により投影した等品位図などが作成される。これらは鉱山の開発や経営上の重要な基礎資料として利用される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「品位」の意味・わかりやすい解説

品位
ひんい

品質を表す評語の一つで、有価物の含有量を示す。百分率がもっとも普通に用いられる。金合金の場合はカラット(K)を用いる。24Kが純金で、18Kは75%にあたる。貨幣の場合は千分率を用い、ファイン(F)で示す。925Fの銀貨は優良貨幣の標準としてスターリングと称する。鉱石中の有用元素の含有量も品位という。宝石に用いるカラット(ct)は重量の単位で、一ctが0.20グラムに相当する。

[阿座上竹四]

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普及版 字通 「品位」の読み・字形・画数・意味

【品位】ひんい(ゐ)

品次。位。唐・賈島〔孟協律を弔ふ〕詩 才行、古人に齊しきも 生品位低し

字通「品」の項目を見る

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改訂新版 世界大百科事典 「品位」の意味・わかりやすい解説

品位 (ほんい)

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世界大百科事典(旧版)内の品位の言及

【選鉱】より

…一般に鉱石は多種の鉱物の結晶粒が複雑に共生した状態で産出する。鉱石中の目的成分の含有率を品位gradeと呼ぶが,金属の原料となる鉱石,すなわち金属鉱石の場合,鉄鉱石中の鉄の品位は20~60%,銅鉱石では0.5~3%,鉛・亜鉛鉱では鉛と亜鉛を合わせた品位が4~15%,金鉱石では5~20g/tすなわち5~20ppm程度であり,これらの鉱石をそのまま化学薬品に溶かしたり,加熱溶融したりして,金属成分を分離・回収するのでは,経費がかかりすぎて実際的でないのが普通である(金鉱石の場合には多くの場合に粉砕ののち直接湿式製錬する処理方法がとられている)。そこで,これらの化学的分離技術に代わる物理的・機械的処理技術によって,ある程度までの分離を行うことが必要となる。…

【位階】より

…皇親の位は親王のみに制限され,一品~四品までとされた。諸王および諸臣の位は特別に品位(ほんい)と称されるが,その対象は,正一位~少初位下までとされた。一位~三位までは正・従に分けられ,四位~八位までは正・従,初位は大・小に分けられたうえでさらに上・下に分けられた。…

【神階】より

…神位ともいう。令には規定はないが,品位(ほんい),位階,勲位の3種があり,品位は正史としては《続日本紀》に749年(天平勝宝1)12月東大寺大仏建立の功により,宇佐八幡大神に一品,比咩(ひめ)神に二品を奉ったとあるのが初めで,四品以上4階ある。位階は,同書766年(天平神護2)に伊予国の伊曾乃神など4神に奉ったとあるもの,勲位は同書771年(宝亀2)10月,越前国の劔神に食封,田をあてた条に従四位下勲六等とあるのが初見。…

※「品位」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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