コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

秘仏 ひぶつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

秘仏
ひぶつ

公開されない仏像法隆寺の夢殿観音のように特別の事情により,また霊験に対する崇敬により,あるいはまた形態が怪異で一般の拝観をはばかるなどの理由による。年に1回,33,61年などに1回開帳されるものもある。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について | 情報

デジタル大辞泉の解説

ひ‐ぶつ【秘仏】

厨子(ずし)などに納められ、普段は拝観を許していない像や仏画

出典|小学館デジタル大辞泉について | 情報 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

ひぶつ【秘仏】

平素宮殿(くうでん)や厨子(ずし)の扉が固く閉じられ,その内に安置される仏像は何ぴとも拝観が許されない,そのような状態にある仏像をいう。これは密教伝来以来生まれたことと思われるが,仏の威光は障碍(しようげ)するものはなく,その神威は閉じられた扉を通して礼拝者になお十分に届くという考え方である。秘仏には,絶対に他見を許さない長野善光寺や東大寺二月堂本尊のごときものと,61年に1度,33年に1度,7年に1度,1年に1度というように,時期を定めて開扉(開帳)され信者にその尊容が公開されるものとがある。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

大辞林 第三版の解説

ひぶつ【秘仏】

厨子ずしや堂内に安置して、特定の機会を除いては一般に公開しない仏像。

出典|三省堂大辞林 第三版について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

秘仏
ひぶつ

秘せられた仏像の意で、厨子(ずし)や仏龕(ぶつがん)に納め、普段は扉や蓋(ふた)を閉じて拝観が許されない仏像(仏画を含む)。平安時代以降、密教の影響を受けたものと思われるが、日本では古くから例が多く、法隆寺夢殿の救世観音(くせかんのん)像、東大寺二月堂の十一面観音像、善光寺の阿弥陀(あみだ)三尊像、石山寺の如意輪観音像、清凉(せいりょう)寺の釈迦如来(しゃかにょらい)像、浅草(せんそう)寺の聖(しょう)観音像、江島(えのしま)神社の裸形の弁才天像などがよく知られている。これらのほとんどは年1回ないし7年、33年、61年目などに開帳されるが、東大寺二月堂、善光寺、浅草寺の像のように絶対秘仏として開帳されないものもある。また法隆寺夢殿の本尊は鎌倉時代ごろから秘仏とされてきたが、1884年(明治17)フェノロサ、岡倉天心らにより神秘の扉が開かれたときの逸話は名高い。
 秘仏とされるものには諸条件があり、霊験(れいげん)あらたかなため秘して特別な尊崇をするもの、また密教の聖天(しょうてん)(歓喜天(かんぎてん))像とか裸形の尊像などのように、グロテスクもしくはエロティックすぎて一般の公開がはばかられるもの、あるいは災害などで像が損傷を受けたり、滅失して公開できなくなったものも含まれる。[佐藤昭夫]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

秘仏の関連キーワード善光寺式阿弥陀三尊幕を切って落とす大安寺(奈良市)歓喜院聖天堂一畑薬師寺観心寺境内西村 公朝根本中堂大川逞一目黒不動文殊仙寺救世観音巡行開帳本田善光最御崎寺日向薬師黄不動笠森寺葛井寺西教寺

今日のキーワード

気が置けない

遠慮したり気をつかったりする必要がなく、心から打ち解けることができる。「―◦ない間柄」[補説]文化庁が発表した「国語に関する世論調査」で、「その人は気が置けない人ですね」を、「相手に対して気配りや遠慮...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

秘仏の関連情報