杵原村(読み)きねはらむら

日本歴史地名大系 「杵原村」の解説

杵原村
きねはらむら

[現在地名]東広島市高屋たかや町杵原

入野にゆうの川支流杵原川沿いを村域とする。杵原川は近世には石挟いしばさみ川と称し、北西の賀茂郡造賀ぞうか村との境にある大久保おおくぼ(四五五・七メートル)から南流、小支流とともに浅い河谷を形成する。北に五一六メートルの山がそびえるほかは東の高屋堀たかやほり村、南の中島なかしま村・大畠おおばたけ村、西の稲木いなき村へは低丘陵が続く。「芸藩通志」は「昔は木根原と書けり」と記す。杵原川下流東岸の字正原しようばらは永禄一〇年(一五六七)七月六日付某寺納所禅師宛平賀氏奉行人連署打渡状(平賀家旧記)に「うちわたし申正はらの内田はたけ之事」とみえ、田五筆七反、畠二筆一反半は「こうかくさま御いはひめんなり」とあり、同年三月に没した平賀広相(法名高岳常雲)の位牌免として同氏の菩提寺(不詳)に寄進されたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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