日本大百科全書(ニッポニカ) 「大畠」の意味・わかりやすい解説
大畠
おおばたけ
山口県南東部、玖珂郡(くがぐん)にあった旧町名(大畠町(ちょう))。現在は柳井市(やないし)の東部を占める地域。大畠瀬戸に臨む。旧大畠町は1971年(昭和46)町制施行。2005年(平成17)柳井市と合併した。JR山陽本線と国道188号、437号が通る。長く国鉄連絡船による大島(周防(すおう)大島)への渡津(としん)であったが、1976年に大島大橋が開通した。7ノットの急潮の瀬戸は『万葉集』に「大島の鳴門(なると)」とみえ、般若姫(はんにゃひめ)伝説を残している。大畠の漁村はタイ一本釣りを行い、遊漁客が多い。鳴門神社の奇祭「にわか祭」は神輿(みこし)を海に入れ、大漁を祈る神事。
[三浦 肇]
『『大畠町史』(1992・大畠町)』