日本歴史地名大系 「松浦武四郎選集」の解説
松浦武四郎選集
まつうらたけしろうせんしゆう
三冊 松浦武四郎著・秋葉実翻刻・編 北海道出版企画センター 平成八―一三年刊
解説 幕末の蝦夷地探検家松浦武四郎の「蝦夷日記」や「蝦夷紀行」など厖大な著作を次々に解読・翻刻してきた秋葉実が、国文学研究資料館史料館寄託の「松浦家文書」中からこれまで未刊の草稿資料をまとめて刊行したもの。第一冊は「蝦夷婆奈誌」「東西場所境取調書」「下田日記」、第二冊は「蝦夷訓蒙図彙」「蝦夷山海名産図会」、第三冊は「辰手控」を収録。「蝦夷婆奈誌」は蝦夷とは関係がなく、自らの見聞・珍談奇談・風評・贈答の詩歌・文献抄などを記し、「下田日誌」は嘉永七年の下田における日米および日露交渉の探索日記である。「蝦夷訓蒙図彙」と「蝦夷山海名産図会」はいずれも蝦夷地産物の絵図、「辰手控」は安政三年蝦夷地見分の際の手控である。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報