松花湖(読み)しょうかこ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「松花湖」の意味・わかりやすい解説

松花湖
しょうかこ / ソンホワフー

中国、吉林(きつりん/チーリン)省を流れる第二松花江を、吉林市南方24キロメートルでせき止めてつくった三つ叉(また)状の人造湖上流は蛟河(こうが/チヤオホー)、樺甸(かでん/ホワティエン)の近くにまで達する。1937年、高さ80メートル、長さ1100メートルの重力ダムが着工され、総貯水量112億立方メートル、水没面積は545平方キロメートルに及ぶ。湖の完成は松花江上・下流部の耕地増加に貢献し、淡水魚の生産を飛躍的に増やした。11~4月の結氷期以外は各地の木材鉱石輸送に大きな役割を果たしている。湖水の出口にある発電能力62万キロワットの豊満(ほうまん)水力発電所は、吉林市を化学工業都市に変えた。

[浅井辰郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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