吉林(読み)きつりん

精選版 日本国語大辞典 「吉林」の意味・読み・例文・類語

きつりん【吉林】

[一] 中国東北部の省。松花江上流に位置し、豆満江(図們江)で朝鮮に接する。大豆、粟、コーリャン産地で、林業がさかん。省都長春市。
[二] 中国吉林省都市。松花江の河港があり、水運の便がよい。長春に次ぐ省内第二の商工業都市

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デジタル大辞泉 「吉林」の意味・読み・例文・類語

きつりん【吉林】

中国東北地方の省。省都、長春。大豆・コーリャン・小麦などを産する。林業も盛ん。チーリン
中国吉林省の都市。松花江上流にある河港都市。木材集散地で、化学機械などの工業も盛ん。人口、行政区179万、都市圏432万(2000)。チーリン。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「吉林」の意味・わかりやすい解説

吉林
きつりん / チーリン

中国、吉林省中東部の第二松花江(しょうかこう)沿岸にある地級市。別称の吉林烏拉(チーリンウラ)はモンゴル語の「沿江」の意。旧称の船廠(せんしょう)はロシアの侵略に対して1658年清(しん)朝が戦船44隻を建造した造船所に由来する。人口430万8000(2012)。4市轄区と永吉(えいきつ)県を管轄し、舒蘭(じょらん)、蛟河(こうが)、樺甸(かでん)、磐石(ばんせき)の4県級市の管轄代行を行う(2016年時点)。長図線(長春(ちょうしゅん)―図們(ともん))、吉舒線(吉林―舒蘭)、瀋吉線(瀋陽(しんよう)―吉林)、竜豊線(竜潭山(りゅうたんざん)―大豊満(だいほうまん))の各鉄道が交差し、1895年のロシア汽船遡上(そじょう)に始まる河川交通もある。多くの行政、経済、教育機関のなかには、南方の豊満発電所にかかわる電力学院がある。

 近郊の石炭、油母頁岩(ゆぼけつがん)、木材などを用いた化学肥料、染料、カーバイドの三大化学工場やプラスチック、ビニロン、ゴム、鉄鋼、冶金、機械、製紙、陶磁器、ガラスなどの工業が盛んである。また周辺農村の作物を加工する穀粉、大豆油、テンサイ糖、酒造、紡織、製麻工業などの在来工業もあり、とくに関東三宝と称されるニンジン、鹿茸(ろくじょう)、貂皮(ちょうひ)は有名。

 名勝・旧跡には、先史住居跡や雨乞(あまご)いで知られる竜鳳寺(りゅうほうじ)のある竜潭山、団子山古城跡、江南公園、市街の眺望がよく朶雲殿(だうんでん)や肱観亭(こうかんてい)のある北山公園、明(みん)の将軍劉清(りゅうせい)が自らの行軍記録を刻んだアシェンハタ磨崖(まがい)などがある。

[浅井辰郎・編集部 2017年7月19日]

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百科事典マイペディア 「吉林」の意味・わかりやすい解説

吉林【きつりん】

中国,吉林省の都市。長春に次ぐ省内第2の都市。第二松花江の北岸に沿い,同江水運の起点をなし,また長図・瀋吉両鉄路の交点に当たる。木材,薬材,毛皮,タバコなどを集散するが,市の南東方にある豊満水力発電所の電力を利用して,肥料,合成樹脂,合成石油,染料,化学繊維,薬品などの化学コンビナートが建設される。181万人(2014)。
→関連項目吉林[省]

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世界大百科事典 第2版 「吉林」の意味・わかりやすい解説

きつりん【吉林 Jí lín】

中国,吉林省中部の工業都市。人口141万(1994)。第二松花江に沿う。もと吉林烏拉と呼ばれたが,これは満州語で〈川沿いの地〉という意味である。明・清以来東北中部の政治,商業,交通の中心であり,清代初頭にかつてここで造船を行ったことから,船廠(せんしよう)という旧名が生まれたという。清代吉林庁がおかれ,のちに吉林府に昇格した。1913年吉林県に改められ,29年永吉県と改名された。36年県城付近に対して市制を施行した。

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旺文社世界史事典 三訂版 「吉林」の解説

吉林
きつりん
Jílín

中国東北地方,朝鮮民主主義人民共和国に接する省,また同省中部にある都市
吉林市は松花江上流にある交通の要衝で,元・明代には建州,清代には永吉州と呼ばれて,吉林将軍が駐在した。また明初期には造船所が置かれたので,船厰とも呼ばれた。清末期に吉林省の省都となったが,解放後は長春が省都となった。

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