柴江郷
しばえごう
「和名抄」諸本にみえる郷名。高山寺本・東急本に「之波江」の訓がある。浜松市伊場遺跡から「□巳年正月生十日柴江五十戸人(以下略)」との表記をもつ木簡が出土、「□巳年」は辛巳年すなわち天武一〇年(六八一)と考えられる。同遺跡からは「柴江郷一人」と記された木簡も出土。「遠江国風土記伝」が現舞阪町から新居町にかけての水没した地とし、「大日本地名辞書」は佐鳴池(現佐鳴湖)の旧名と考え、富塚村・神久呂村(現浜松市富塚町・志都呂町・神ヶ谷町・大久保町などの一帯)とする。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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