根本的経験論(読み)こんぽんてきけいけんろん(その他表記)radical empiricism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「根本的経験論」の意味・わかりやすい解説

根本的経験論
こんぽんてきけいけんろん
radical empiricism

アメリカプラグマティズムの指導的哲学者 W.ジェームズ遺著『根本的経験論』 Essays in Radical Empiricism (1912) のなかで展開されている実用主義的経験論。ほかの経験論が一般に「もの」だけの現実性を主張するのに対して,ジェームズは「もの」と「もの」との間の関係もまた現実であり経験されるものであるとした。

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世界大百科事典(旧版)内の根本的経験論の言及

【ジェームズ】より

…そのほかジェームズの哲学を顕著に特色づけている実践主義,具体的経験主義,反主知主義,反形式主義なども,あるいは彼の哲学的関心が特に宗教の問題に向けられていることも,すべて〈信ずる意志〉の思想に拠っていると言える。主著には〈意識の流れ〉やジェームズ=ランゲ説の主張を盛り込んだ《心理学原理》2巻(1890),《信ずる意志》(1897),《宗教的経験の諸相》(1902),《プラグマティズム》(1907)などのほか,西田幾多郎にも影響を与えた《根本的経験論》(1912)がある。プラグマティズム【米盛 裕二】。…

※「根本的経験論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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