格護・挌護(読み)かくご

精選版 日本国語大辞典 「格護・挌護」の意味・読み・例文・類語

かく‐ご【格護・挌護】

〘名〙 (人や物に対しての妨害、侵奪行為に対して、その人や物を自分の支配下に入れ、保護しようとする意を表わす語。多く、中世において、扶持、合力、扶養占有領知などの意に用いられる)
① 扶持すること。援護、助勢すること。扶養、保護すること。
相良家文書‐一・永正三年(1506)一〇月一六日・山北邦続・内田重国連署状「隈本隈庄為格護、去三日於内空閑城屋形罷籠候」
② 守り備えること。まもり。守備
※佐田文書‐(天正八年)(1580)九月九日・大友円斎書状「村中令放火、於切寄詰寄候、以堅固之格護、敵数多仕付」
③ 所持すること。保有すること。
※相良家文書‐(年未詳)(1555‐81頃)一一月八日・大矢野鎮運書状「我々格護之馬、御望之趣示預候」
④ 領有して、支配すること。領知。
阿蘇文書‐享祿五年(1532)卯月二日・阿蘇権大宮司能憲外二名連署証状「水落之谷を堺、北之方可御格護候」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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