ケイ皮アルコール(読み)けいひアルコール(その他表記)cinnamic alcohol

改訂新版 世界大百科事典 「ケイ皮アルコール」の意味・わかりやすい解説

ケイ(桂)皮アルコール (けいひアルコール)
cinnamic alcohol


芳香族不飽和アルコールの一つで,シンナミルアルコールcinnamyl alcoholともいう。融点34.4~34.6℃,沸点257.5℃。ヒアシンス様の香気を有する白色結晶。エステルの形で天然に広く存在し,たとえばケイ皮バルサム,蘇合香油,ヒアシンス油中などにみられる。蘇合香油などの加水分解あるいはケイ皮アルデヒドを還元して得られる。空気中で徐々に酸化される。水,アルコール,エーテルその他有機溶媒に溶ける。花精油香料の調合剤として用いられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む