桃井直信(読み)もものい・ただのぶ

朝日日本歴史人物事典 「桃井直信」の解説

桃井直信

生年生没年不詳
南北朝時代の武将。貞頼の子。兵庫助,刑部大輔。暦応1/延元3(1338)年奈良で北畠顕家を破り,観応擾乱では終始直義党に属して観応2/正平6(1351)年京都から足利尊氏を追うが,これらの活動はいずれも兄直常との共同行動であった。貞治5/正平21年には室町幕府に帰順し,失脚した斯波氏に代わって越中(富山県)守護職を得たが,翌年斯波氏が許されると,越中に逃げ帰った兄と共に,新しく同国守護になった斯波義将と戦った。応安4/建徳2(1371)年7月の五位荘(福岡町)の合戦に敗れ,8月越中から姿を消す。その後の動静は兄ともども不明。

(河村昭一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「桃井直信」の解説

桃井直信 もものい-ただのぶ

?-? 南北朝時代の武将。
桃井直常(ただつね)の弟。兄と行動をともにし,北畠顕家(あきいえ)との南都合戦,観応(かんのう)の擾乱(じょうらん)で活躍。貞治(じょうじ)6=正平(しょうへい)22年(1367)兄とともに幕府に帰順して越中守護となるが,翌年斯波義将(しば-よしまさ)に守護職をとりかえされた。その後の消息は不明。名は「なおのぶ」ともよむ。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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