桐塑人形(読み)とうそにんぎょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「桐塑人形」の意味・わかりやすい解説

桐塑人形
とうそにんぎょう

桐(きり)のおがくずに生麩糊(しょうふのり)を加えて練り固めたものを型に入れて抜き、乾燥させたのち彩色して仕上げた人形。土人形に似ているが、それより軽くて堅牢(けんろう)なのが特徴である。埼玉県鴻巣(こうのす)市地方は江戸時代から雛(ひな)人形や桐材家具の生産地で、おがくずに恵まれ、この製作法が発達した。練り物人形は型に入れて大量生産するが、材料は同じでも、桐塑人形は一体ずつ手で彫塑してつくり、和紙を張り、彩色したりする。

[斎藤良輔]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む