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椎根津彦 しいねつひこ

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

椎根津彦 しいねつひこ

記・紀にみえる神。
神武天皇の東征のとき,速吸門(はやすいのと)(豊後(ぶんご)水道,一説に明石海峡)で水先案内のため小舟にのってでむかえた国津神(くにつかみ)。のち倭(やまと)の兄磯城(えしき)を討つのに功があり,倭国造(くにのみやつこ)となったという。もとの名は珍彦(うずひこ)。「古事記」では槁根津日子(さおねつひこ)。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

朝日日本歴史人物事典の解説

椎根津彦

古代に倭国(奈良県)の国造を務めた倭直の祖とされる伝説上の人物。『古事記』では槁根津日子とする。『日本書紀』の神武天皇の巻によれば,神武天皇が日向から東征して豊後水道にさしかかったとき,漁師が現れて「珍彦」と名乗り,水先案内を買って出たので,天皇は椎の木の棹を授けた。シイネツヒコの名はこれによるという。倭に攻め進んで土着の賊軍と戦ったとき,貧しい身なりで蓑笠をかぶり,老翁に扮して敵の目を欺き,天香山の土を取ってきた。天皇は,それで土器を作り神を祭って勝利を得たという。天香山の土には倭の国魂がこもっており,それをシイネツヒコが取る話は,国造の祖先伝承にふさわしい。

(西條勉)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

世界大百科事典内の椎根津彦の言及

【槁根津日子】より

…《古事記》の神武天皇東征譚に水先案内人としてあらわれ,〈倭国造(やまとのくにのみやつこ)〉の始祖とされる人物。《日本書紀》では珍彦(うずひこ),のちに椎根津彦(しいねつひこ)の名を賜る。神武天皇が日向から海路東へ向かったときに,〈速吸門(はやすいのと)〉(豊予海峡)で亀の背で釣をする者にあう。…

※「椎根津彦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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