楊峴(読み)ようけん(英語表記)Yáng Xiàn

改訂新版 世界大百科事典 「楊峴」の意味・わかりやすい解説

楊峴 (ようけん)
Yáng Xiàn
生没年:1819-96

中国,清代末期の書家学者。字は見山,号は庸斎,翁。浙江省帰安の人。咸豊5年(1855)の挙人。江蘇省常州・松江知府を歴任。幼少より詩文を学んだが経学に転じ,《春秋》三伝,〈三礼〉を研究,晩年は官を去って世に出ず,読書,詩書の生活を送った。書は漢隷を精研,とりわけ礼器碑を好み,遒麗で変化の多い筆致をもって一家を成した。その門下に呉昌碩らがいる。《庸斎文集》《遅鴻軒詩鈔》などの著がある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「楊峴」の意味・わかりやすい解説

楊峴
ようけん
Yang Xian

[生]嘉慶24(1819)
[没]光緒22(1896)
中国,清の書家。字は見山,号は庸斎,藐翁 (ばくおう) ,遅鴻残叟など。帰安 (浙江省) の人。官は江蘇省松江府知事にいたった。漢隷に詳しく特に礼器碑を学び,清代の北碑派に新しい書風を開いた。著書に『庸斎文集』『遅鴻軒誌鈔』がある。

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