極冠吸収(読み)キョッカンキュウシュウ

デジタル大辞泉 「極冠吸収」の意味・読み・例文・類語

きょっかん‐きゅうしゅう〔キヨククワンキフシウ〕【極冠吸収】

太陽フレアに起因する高エネルギー粒子が、地球極冠域の電離層に降り注いで異常電離を引き起こし、短波帯の電波が吸収されてしまう現象極冠電波消失PCA(polar-cap absorption)。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の極冠吸収の言及

【オーロラ】より

…さらにオーロラ粒子の入射は,大気の粒子を光らせるだけでなく,入射してくる粒子自身やオーロラX線によって大気の粒子を電離し,そのために電離圏下部で電波の吸収が増大し,オーロラ活動に伴って短波帯の吸収(ブラックアウト)が起こる。その最も顕著なものは極冠グローオーロラに伴うもので,極冠吸収と呼ばれる。オーロラを光らせる電子や陽子の流れは当然電流であり,一般に最も明るいオーロラが見られる夕方のオバルのあたりは,電子の下向きの入射に対応して,電離圏から磁気圏に向かう上向きの電流(沿磁力線電流)が強く,また逆に,明け方のオバル沿いには,特にオーロラ爆発時に陽子の入射(下向きの沿磁力線電流に対応)が見られる。…

※「極冠吸収」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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