榎前村
えのきまえむら
[現在地名]安城市榎前町
長田川沿いの谷間に発達した集落よりなる。東は赤松・和泉村、南は東端村に隣する。村名の由来は、中世の中頃、福釜村の出郷で、集落が台地の先端にあったところから「江の前」とよばれ、「えのきまえ」に変わったという(明治村史)。開析谷に沿って南松原遺跡(弥生後期)がある。古代志貴庄に属する。中世の「おとけさ古戦場跡」がある。天文一〇年(一五四一)頃の記録に「えのまえおとけさにて箕輪城主討死」とあり、箕輪城主浅井治兵衛道介の討死の地と伝える。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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