標準バスケット方式(読み)ひょうじゅんバスケットほうしき(英語表記)standard currency basket system

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「標準バスケット方式」の意味・わかりやすい解説

標準バスケット方式
ひょうじゅんバスケットほうしき
standard currency basket system

SDRと各国通貨の交換比率を決定するために 1974年7月に導入された方式。 SDR創設時には 1SDR=1米ドル=金 0.888671gと定め,これに基づき SDRを目的の通貨に換算していたが,ニクソン・ショックにより米ドルと金がリンクしなくなり,変動相場制度に移行したため新たな算定方式が必要となった。そこで 74年7月から SDRは,米ドルだけでなく,68年から 72年までの5年平均で加盟国全体の財・サービスの輸出合計に占めるシェアが1%以上あった 16ヵ国の通貨の加重平均値で決めていたが,煩雑だったため 81年に G5国の通貨の加重平均に改訂され簡素化をはかった。 91年1月からの各通貨のウエイトは米ドル 40%,ドイツマルク 21%,円 17%,ポンドフランスフランはそれぞれ 11%となっている。

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世界大百科事典(旧版)内の標準バスケット方式の言及

【SDR】より

…SDRの歴史は浅く,その規模も小さいが,SDRの魅力を増すためにこれまで工夫が重ねられた。創設当時1SDRの価値は70年当時の米ドルと同じ0.888671gの純金に等しいものと定められたが,71年のドルの金交換性停止,73年の変動相場制導入以降は〈標準バスケット方式〉とよばれる評価方法で決められている。この方法は,主要16ヵ国通貨(世界貿易のなかで1%以上のシェアをもつ通貨)のバスケットによってSDR価値を示すため,個々の通貨に比較して安定性に優るという利点がある。…

※「標準バスケット方式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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