日本大百科全書(ニッポニカ) 「標準利率」の意味・わかりやすい解説
標準利率
ひょうじゅんりりつ
保険会社が将来の保険金支払いのために積み立てる「責任準備金」の運用利回りのこと。毎年10月1日を基準日として、10年もの国債の過去3年間と10年間の平均利回りをそれぞれ計算し、低いほうを元に算出し、金融庁が決定する。変更される場合は、翌年の4月から適用される。保険会社が準備すべき責任準備金の額は、標準利率が上昇すると小さくなり、標準利率が下がると大きくなる。金融庁は2012年(平成24)まで12年間にわたって1.5%に据え置かれていた標準利率を2013年4月に1.0%へ引き下げた。保険会社は責任準備金不足を避けるために主力商品の新規契約分から保険料を引き上げたが、一方では若者向け商品を値下げするなどして顧客の保険離れを食い止めようと努力している。
[編集部]