檜物(読み)ヒモノ

デジタル大辞泉 「檜物」の意味・読み・例文・類語

ひ‐もの【×檜物】

ひのき薄板円形に曲げて作った器。のちには一般にわげものについていう。曲げ物。

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精選版 日本国語大辞典 「檜物」の意味・読み・例文・類語

ひ‐もの【檜物】

  1. 〘 名詞 〙(ひのき)の薄板で作ったわげもの。のち、わげもの一般についていう。まげもの。
    1. [初出の実例]「田舎に檜物もなきあたりには、この瓢にて水をばくみつかふ也」(出典:名語記(1275)八)

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世界大百科事典(旧版)内の檜物の言及

【檜物師】より

…檜物はもともとヒノキの材でつくった薄い曲物(まげもの)をいったが,後にはひろく曲物の総称となった。曲物は薄板を曲げ円形または楕円形につくった容器で,箍(たが)を用いず,桜や樺の皮を細く割いたものでとじたものである。…

【曲物】より

…薄く削った片木板(へぎいた)をたわめて筒形にし,底を別の板でふさいだ木の容器。檜物(ひもの),綰物(わげもの),まげワッパともいう。日本では弥生時代からその存在が確認され,古代,中世を通じて日常生活用具,神饌具などに広く用いられたが,現在ではわずかに雑器と茶道具の一部(水指,盆など)に取り入れられているにすぎない。…

※「檜物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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