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欧州共通防衛政策 おうしゅうきょうつうぼうえいせいさく European Security and Defence Policy

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知恵蔵2015の解説

欧州共通防衛政策

欧州の安全をEU諸国が共同で防衛するための政策。1999年に打ち出された。EU政策の3本柱の1つである欧州共通外交・安全保障政策(CFSP)は、もともと共通防衛政策を将来の目標としていた。90年代前半には西欧同盟(WEU)が欧州防衛の主体となることで了解されていたが、EU内の西欧派(独・仏)と親NATO派(英・オランダ)の対立により進展せず、独仏合同旅団や欧州軍団(94年、ユーロコール)などの多国籍軍の形成にとどまっていた。98年12月のサンマロでの英仏首脳会談は、こうしたEU共通防衛政策の転機となった。ブレア英首相は、コソボ紛争などでのEUの対応の遅れを理由に、CFSP発展と共通防衛政策におけるEUの自律的軍事行動を唱え、99年のアムステルダム条約でCFSPが改変され、99年12月のヘルシンキ欧州理事会において欧州共通防衛政策(ESDP)が初めて具体的政策として始動することになった。政治・安全保障委員会などの機関の設置が決定され、EU緊急対応部隊の設置が重点目標とされた。イラク戦争勃発後、2003年4月には仏、独、ベルギールクセンブルクとの間で、米国に対抗すべくNATOの緊急即応部隊(NRF)を見習った「欧州軍事同盟」が構想されたが、現在のところ発展を見ていない。04年7月には欧州防衛庁(EDA)が設置され、欧州防衛能力の向上を図っている。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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