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西欧同盟 せいおうどうめいWestern European Union; WEU

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

西欧同盟
せいおうどうめい
Western European Union; WEU

西欧連合ともいわれる。イギリス,フランス,ベルギー,オランダ,ルクセンブルク,ドイツ,イタリア,スペイン,ポルトガルの9ヵ国から成る地域的集団安全保障機構。この同盟はもともと 1948年3月に調印された西欧五ヵ国条約の集団安全保障機構に,54年 10月西ドイツとイタリアを加えて結成された機構である。第2次世界大戦後の冷戦の激化に伴い,アメリカ,イギリス,フランスなど西側諸国が西ドイツを再軍備して西側陣営に加えようとしたが,52年5月 27日パリで調印されたヨーロッパ防衛共同体 EDC条約が 54年8月 30日,フランス国民議会の批准拒否にあったため,その対応策として西ドイツにイタリアを加えてブリュッセル条約北大西洋条約機構 NATOに加盟させる構想がつくられた。同年 10月 21日パリ協定に7ヵ国が調印,55年5月5日議定書が発効,5月 14日新しい西欧同盟が設立された。新機構は執行機関として外相で構成される理事会が設けられ (旧機構では協議機関としての諮問理事会 Consultative Councilでしかなかった) ,またその補助機関に国防相から成る防衛委員会,蔵相から成る財務委員会,文化,社会などの専門委員会,防衛委員会の下部機関として参謀委員会,軍事調整委員会などが設置された。事務局はロンドン。9ヵ国は常備の西欧同盟連合軍を構成し,NATO軍総司令官の指揮下におかれているが,いわば NATOが北アメリカ,ヨーロッパ,地中海を網羅する軍事機構であるのに対し,西欧同盟は西ヨーロッパだけの地域的軍事機構である。 NATOの陰に隠れて存在感が薄かったが,アメリカの軍事的影響力を軽減したいフランスが中心になって 87年に「ヨーロッパ安全保障問題綱領」を採択,西ヨーロッパ独自の防衛体制の確立が宣言された。 92年に調印された欧州連合条約 (マーストリヒト条約) では WEUを大西洋同盟の「ヨーロッパの柱」にすることをうたい,ヨーロッパ共同体の安全保障面での中核機構に位置づけることが決定された。なおトルコとギリシアが加盟を申請。

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西欧同盟
せいおうどうめい

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