欧州情報通信戦略(読み)おうしゅうじょうほうつうしんせんりゃく

知恵蔵 「欧州情報通信戦略」の解説

欧州情報通信戦略

情報通信分野での世界レベルの競争力をもつ市場構築を目指すEUの情報社会政策。EUは、IT革命に対応するため、情報通信環境の整備と「情報社会」の実現に取り組んできた。ヨーロッパの情報通信産業の成長率は年5%であるが、2桁に上るインド中国の成長率に及んでいない。情報通信分野での技術革新と研究への投資は不十分で、この分野での雇用・成長に深刻な影響を与えている。EUは、域内の電子通信市場の競争力を向上させるために、2004年10月までに国内の法制化作業を終えた。またEUは、情報社会政策として05年末を期限とした「e‐Europe2005」行動計画を推進しており、新たに05年6月に採択されたイニシアティブ「i2010 (欧州情報化社会2010)」に引き継がれている。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android