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投資 とうし investment

翻訳|investment

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

投資
とうし
investment

将来の収益増加の期待から生産能力を増加させること。また広義には収益を期待して資金を支出することもいう。投資の主体はおもに民間の企業である。投資は一国の経済全体のダイナミックな運動を引起す重要な要因である (→設備投資 ) 。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉の解説

とう‐し【投資】

[名](スル)
利益を得る目的で、事業・不動産・証券などに資金を投下すること。転じて、その将来を見込んで金銭や力をつぎ込むこと。「土地に投資する」「若いピアニストに投資する」
経済学で、一定期間における実物資本の増加分。

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株式公開用語辞典の解説

投資

有価証券に「投資」をするという意味に於いて一般的な見解によると、利子や配当などのインカムゲインの取得を目的とした資金や資本を投下する行為を言う。ただしこの概念はあくまでも抽象的なものであり、実際には「投機」との区別を明確にすることができないことが多い。

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世界大百科事典 第2版の解説

とうし【投資 investment】

将来得られるであろう収益を目的として,現在資金を支出することを投資という。
[対象による分類]
 投資は,その対象によって,物的投資金融投資とに分けられる。物的投資には,主として非居住用建物,構築物,機械設備,装置,輸送運搬機器などの設備投資,製品,原材料への在庫投資および住宅投資がある。金融投資は,株式,債権などの有価証券への投資である。これは,企業が物的投資を行う資金を融資する点で間接的に物的投資と結びついている。

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大辞林 第三版の解説

とうし【投資】

( 名 ) スル
利益を得る目的で、資金を証券・事業などに投下すること。 「新事業に-する」
〘経〙 〔investment〕 生産者の実物資本の増加分。設備投資・建設投資・在庫投資の三種に分類できる。資本形成。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

投資
とうし
investment

資本ストックの増加分のこと。資本ストックは、(1)機械設備、工場設備、オフィス、(2)住宅、(3)在庫の三つから構成される。企業が財・サービスを生産するため、新たに機械を購入したり、工場や店舗を建てたりするのが設備投資である。新たに建築される住宅は住宅投資である。企業は将来の販売活動に備えて、原材料、仕掛(しかかり)品、製品の在庫を保有するが、この在庫の増加分が在庫投資である。このように資本ストックの種類に対応して、投資もまた設備投資、住宅投資、在庫投資の三つに分類される。
 投資は、消費とともに国内総生産(GDP)の重要な構成要素である。家計消費は日本のGDPの6割弱を占めるのに対し、民間と政府による投資は約2割とそのシェアは小さい。しかし、重要なのは、消費は安定的であるが、投資はかなり変動的な性格をもっているということである。この投資の変動性は、経済の活動水準を不安定なものにし、景気循環の原因となる。このため政府が総需要管理政策により経済の安定化を図る場合には、投資の決定要因を詳しく知ることがたいせつとなる。[内島敏之・前田拓生]

(あらとうし)と純投資">粗投資(あらとうし)と純投資

企業がある一定期間内に新たに購入する資本ストックの全体を粗投資gross investmentという。粗投資のすべてがかならずしも資本ストックの純増につながるとはいえない。ある期間の期首に100の機械設備があり、そのままほうっておくと10の機械が摩滅するとしよう。その期の期末に100の機械を依然として据え付けておくためには、除去した10にかわる機械を新たに据え付けなければならない。この10の除去の穴埋めのための投資のことを更新投資あるいは減価償却という。いま40の粗投資をしたとすると、そのうちの10は機械を補う更新投資である。残りの30が新たに資本ストックを増やして生産能力を高めるのであり、これを純投資net investmentという。つまり、
  粗投資=純投資+更新投資
と示される。更新投資以上の粗投資がなされると純投資は正となり、経済の生産能力は高まる。粗投資のすべてが更新投資となるのであれば、純投資はゼロとなり、経済の生産能力は不変である。更新投資に必要な分以下の粗投資しかなされないと、純投資は負となり、経済の生産能力は減少し、経済活動は縮小することになる。[内島敏之・前田拓生]

独立投資と誘発投資

投資には、景気のよしあしに敏感に反応してなされるものと、そうではないものとがある。前者のように短期的な需要の増加に誘発されて行われるのが誘発投資であり、これに対して短期的な需要動向に直接左右されることなく行われる投資を独立投資という。日本においては、高度成長期の設備投資は誘発投資型が中心であったが、1980年代に入ってからは、ハイテクを中心とする技術進歩が活発化し、このため加工組立型産業を中心としてハイテク関連投資が設備投資の盛り上がりをリードするようになった。このようなハイテク化設備投資は、研究開発投資と同様に、独立投資の代表的な例である。[内島敏之・前田拓生]

投資と景気循環

景気循環の理論としては、技術革新に起因する約50年の周期をもつコンドラチェフの波(超長期循環)のほかに、投資に起因する次の三つの景気の波が有名である。第一は、在庫投資に起因するキッチンの波(在庫投資循環)で、その周期は約40か月である。第二は、設備投資に起因するジュグラーの波(設備投資循環)である。企業の設備の経済的寿命は約10年といわれ、このためジュグラーの波の周期は約10年である。第三は、住宅投資に起因するクズネッツの波(建築循環)である。建物の寿命はおよそ20年であるので、その周期も約20年である。クズネッツの波はジュグラーの波を2回含み、ジュグラーの波はキッチンの波を3回含むのが通常である。これら三つの波の下降期が重なると、より大きな不況期が到来することになる。詳しくは「景気循環」の項目を参照されたい。[内島敏之・前田拓生]

投資の二重効果

投資は経済成長を推進するエンジンである。日本の高度成長は、企業の活発な設備投資意欲により可能となった。投資が経済成長に果たす役割を説明するのが、投資の二重効果である。一つは投資の短期の効果としての「需要創出効果」である。投資はGDPの重要な構成要素であり、新たに機械が据え付けられたり、住宅・工場が建築されたりすると、総需要を増やす(投資の乗数理論)。いま一つは投資の長期の効果としての「生産能力創出効果」である。いったん据え付けられた機械が稼動すると、それは財やサービスを生産・供給する能力を増加させることになる。このような投資が経済の需要と供給の両サイドに及ぼす二つの効果に着目して経済成長の基本理論を組み立てたのが、R・F・ハロッドとE・D・ドーマーであり、この理論はハロッド‐ドーマーの成長理論(ハロッド‐ドーマー・モデル)とよばれる。[内島敏之・前田拓生]
『中谷巌著『入門マクロ経済学』(1981・日本評論社) ▽香西泰編『景気循環』(1984・教育社) ▽鈴木正俊著『経済データの読み方』(岩波新書) ▽朝日新聞経済部編『経済指標を読みこなす』(講談社現代新書)』

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世界大百科事典内の投資の言及

【経営財務】より

…企業はその活動を行うために,さまざまの源泉のなかから資金を調達し,各種資産の購入のために資金を投下しなければならない。企業において,投資の意思決定およびそのために必要な資本調達の決定を行う機能を経営財務,あるいは財務管理financial management,企業財務・企業金融business financeという。現代においては,株式会社が中心的な企業形態であるので,単に経営財務というときには,株式会社財務corporate financeを指すことが多い。…

【景気循環】より

…そして,既存の工場内で生産者耐久施設の大きさを変動させるより,新しい工場を建設する場合のほうが,一度により多額の支出を行わなければならないであろう。そこで,機械関係の設備投資より,建設関係の投資のほうが一つの財として分割可能性が小さく,需要量の変動に対して,それだけ長い調整時間を必要とするであろう。つまり,需要量が増加し,生産能力の不足がみえはじめたとき,機械設備の増加によって既存の工場内での生産能力を増加させることは,新工場の建設によって生産能力を増加させることに比べて,より速やかに行われるであろうということである。…

【資本蓄積】より

…実物資本は,機械設備,建物,構築物,原料や製品の在庫からなる。これらの資本は,年々生産される生産物の一部が投資として蓄積されたものである。資本蓄積または資本形成capital formationとは,資本が年々増加することをいい,この資本の増加分を投資という。…

【消費】より

…一方,第2項の政府最終消費支出は,政府部門の行政や軍事等の経常的な財貨・サービスに関する消費需要を示している。式の右辺第3,第4項は,いわゆる投資に対応しており,民間,政府の投資活動の伴う財貨・サービスの需要である。右辺の第5,第6項は,海外経済主体との関係を示しており,輸入分をこの式で控除しているのは,先の消費需要や投資需要の中に海外からの輸入された財貨・サービスを含んでいることから,それを一括して除いて,一国経済の生産や分配の規模と整合させようとしたためである。…

【貯蓄】より

…すなわち,貯蓄を増大させるということはその時点で考えれば,財の消費を減らすということであるから,有効需要(有効需要の原理)を減らし,所得や雇用を減少させる可能性がある。これは今日の発達した経済では貯蓄する主体が将来の消費を増やすために投資を同時に行うという場合が少ないことに依存している。貯蓄は銀行預金の増加,あるいは株式,債券,その他の資産の購入に振り向けられる。…

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