止炭(読み)とめずみ

精選版 日本国語大辞典 「止炭」の意味・読み・例文・類語

とめ‐ずみ【止炭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 点炭(てんずみ)のこと。炭点前(すみてまえ)の最後に置く炭。
    1. [初出の実例]「炭の拵様は胴炭・輪炭・丸炭・割炭・枝炭・とめ炭・白炭のたくひなり」(出典:源流茶話(1715‐16頃か)上)
  3. 炉の時季、後炭(のちずみ)を省いた夜咄の茶事などに、客を引き留める意味で、勝手炭斗(すみとり)を持ち出し、炭を直すのをいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の止炭の言及

【点前】より

…茶事を前提とした場合,炉中(または風炉中)を下火(したび)の状態にして炭を置く手前は,前席(初座)で行われるのを初炭(しよずみ)と称し,後席(後座)で初炭の火勢が弱まったところへ新たに炭を補充するのが後炭(ごずみ∥のちずみ)である。そのほか現行では,〈夜咄(よばなし)〉の茶事の場合,最後に客を引き止める意味での,留炭(とめずみ)(止炭)がある。この三炭(さんたん)に,2通りの解釈があって,火種となる下火を一炭として数えるか,下火は数えずに,留炭ともに三炭とするかである。…

※「止炭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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