源流茶話(読み)げんりゅうちゃわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「源流茶話」の意味・わかりやすい解説

源流茶話
げんりゅうちゃわ

茶道の書。藪内(やぶのうち)流5世竹心(ちくしん)の著。3巻。竹心は、元禄(げんろく)時代(1688~1704)を迎えて奢侈(しゃし)に流れている茶道界を憂え、『茶道霧の海』を著し、千利休(せんのりきゅう)の正風に帰ることを強調したが、その一連のものとして本書を著述した。全体は問答形式をとり、茶道の源流を説いてその正風体に戻すべく、茶の湯の歴史、茶席、茶道具の伝、茶事点前(てまえ)、茶人伝などに言及している。

[筒井紘一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android