此処なる(読み)ココナル

デジタル大辞泉 「此処なる」の意味・読み・例文・類語

ここ‐なる【×処なる】

[連語]代名詞ここ」+断定の助動詞なり」の連体形
ここにある。身近にある。手もとの。
「―物取り侍らむ」〈・三〉
ここにいる。ここに住んでいる。この家の。
「―男ども中門おしひらきて」〈かげろふ・中〉

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精選版 日本国語大辞典 「此処なる」の意味・読み・例文・類語

ここ【此処】 なる

  1. ( 「なる」は存在の意の助動詞「なり」の連体形 ) ここにある(もの)。ここにいる(もの)。
  2. ( すぐ近くにあることをさす場合 ) 身近の。手もとの。
    1. [初出の実例]「ここなる物とり侍らん」(出典:枕草子(10C終)三)
  3. ( そこにいる、住んでいることをさす場合 ) この家の(人)。
    1. [初出の実例]「ちかくなれば、ここなる男ども、中門おしひらきて」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)

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