武田信春館跡(読み)たけだのぶはるやかたあと

日本歴史地名大系 「武田信春館跡」の解説

武田信春館跡
たけだのぶはるやかたあと

[現在地名]塩山市千野

千野ちの八桑田はちかたにある甲斐守護武田信春のものとされる館跡。脇には国道四一一号(旧青梅往還)が走る。現在は信春の菩提寺慈徳じとく院の境内になっている。信春は応永元年(一三九四)に没した父信成から甲斐守護を継承したが、国内は不安定な政情が続き、同二〇年二月の乱によって館が陥落萩原はぎわら山中に逃れ柳沢やなぎさわに砦を築いたが、同年一〇月二三日同所で死去したという(「甲斐国志」「塩山向嶽禅菴小年代記」など)。慈徳院境内を中心とする主郭部は東西約一〇〇メートル・南北約一四七メートルの長方形を呈し、周囲に水路をめぐらしている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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