最新 地学事典 「歪み楕円体」の解説
ひずみだえんたい
歪み楕円体
strain ellipsoid
アフィン(均一)変形によって球から変化した楕円体。変形楕円体(deformation ellipsoid)とも。変形の前後で互いに直角の関係が変わらない方向(変形前の位置)を歪みの主軸(principal axes of strain)というが,一般には主軸と歪み楕円体の主軸は一致しない。すなわち回転歪み(rotational strain)で,この場合の変形は純粋歪み(pure strain),すなわち歪み楕円体の形と主軸の回転との組合せで表現される。主軸の回転のない場合を非回転歪み(irrotational strain)という。変形によって球になるような楕円体を逆歪み楕円体(reciprocal strain ellipsoid)といい,その主軸は歪みの主軸に一致する。非回転歪みに限って,歪みの主軸すなわち逆歪み楕円体の主軸と歪み楕円体の主軸が一致する。歪み楕円体と単位球との交線は長さが変形の前後で変わらない方向を示し,その方向は円錐上にのる。歪み楕円体とその中間主軸で楕円体に接する球との交線は一対の平面(円断面,circular section)上にあり,形のゆがみのない面を示す。
執筆者:小島 丈児・越谷 信
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

