最新 地学事典 「残存島弧」の解説
ざんぞんとうこ
残存島弧
remnant arc
海域に非地震性海嶺として存在する,活動を停止した島弧。古島弧とも。西マリアナ海嶺や九州─パラオ海嶺が典型的。背弧拡大によって分裂した島弧地殻は,背弧海盆の両側に配列する。このうち,海溝に近い方は「娘島弧」(daughter arc)の基盤として島弧火成活動の場に継続して置かれるが,背弧側の一方は火成活動を停止し,残存島弧となる。残存島弧の斜面のうち,背弧海盆に面した方は正断層崖となり,島弧地殻の火山岩や深成岩,ときに超苦鉄質岩や変成岩が露出する。断層崖の下方斜面(エプロン)には不淘汰な礫層が厚く堆積し,上方細粒化して遠洋性堆積物に移化する。残存島弧は,それを載せる海洋プレートとともに,いずれ活動的大陸縁辺に沈み込む。
執筆者:植田 勇人
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

