大学事典 「民間情報教育局」の解説
民間情報教育局
みんかんじょうほうきょういくきょく
第2次世界大戦後の占領下,1945-52年の日本に置かれた連合国総司令部(General Headquarters Supreme Commander for the Allied Powers: GHQ/SCAP)の1部局。初等班,中等班,高等班,特殊教育班と協同委員会,教員養成委員会,高等調査委員会,教科書および教育資料許可調査委員会,調査情報委員会,審査委員会,連絡委員会の4班7委員会から構成されており,間接統治下,教育関係者の適格審査,各種メディア,芸術,宗教,世論調査,文化財保護など,教育および文化に関する諸改革を指導し監督した。学校制度と大学改革に関わっては,その方向を決定づけた米国教育使節団の訪日,その受け皿として組織された日本側委員会を母体に設置された教育刷新委員会の議論を経て,戦前の複線型学校体系から現在の学校体系の基本となっている,学校教育法にもとづく六・三・三・四の単線型学校体系への移行が実現した。そのもとで旧制高等教育機関の再編による私立・公立の新制大学の発足,一府県一大学を含む11原則にもとづく新制国立大学の設立はCIEの強い関与のもとで行われた。
著者: 舘 昭
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報