気無(読み)きなし

精選版 日本国語大辞典 「気無」の意味・読み・例文・類語

き‐なし【気無】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 思慮のないさま。また、その人。
    1. [初出の実例]「一両日お快い迚枕にひひく高声、気なし共の寄合、ちと嗜(たしな)め」(出典浄瑠璃出世握虎稚物語(1725)三)
  3. 正気のないさま。また、その人。気ぬけ。
    1. [初出の実例]「正体ないが可笑しいか、笑ふと儘(まま)よ。笑ふ奴(やつ)こそ心なしか気なしか」(出典:歌舞伎・傾城暁の鐘(1708)上)
  4. 気のりしないこと。はりあいのないこと。
    1. [初出の実例]「『おめしをおあんなんし』『めしには気なしだす』」(出典:洒落本・甲駅新話(1775))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android