ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「気管支喘息治療剤」の意味・わかりやすい解説 気管支喘息治療剤きかんしぜんそくちりょうざい 気管支喘息には発作性呼吸困難,喘鳴を主徴とする気道収縮反応のほか,ヒスタミンやアセチルコリンなどの非特異的気管支平滑筋収縮物質の吸入に対する反応性亢進状態,肥満細胞,好酸球,リンパ球などの気道粘膜への細胞侵潤による気道炎症などの症状がみられる。これらの症状をやわらげるためには各種の治療剤が用いられる。呼吸困難には,アミノフィリン,テオフィリンなどの気管支拡張剤が使われ,気管支の痙攣を抑え気管支を拡張させるものとしては塩酸エフェドリン,硫酸サルブタモールなどの交感神経刺激剤がある。抗ヒスタミン作用や肥満細胞からのヒスタミンの遊離を抑制する作用のある抗アレルギー剤には,クロモグリク酸ナトリウム (DSCG) ,ケトチフェン,トラニストなどがある。ほかにステロイドホルモンや免疫抑制剤も用いられるが,副作用が多い。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by