吸入(読み)きゅうにゅう

精選版 日本国語大辞典 「吸入」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐にゅう キフニフ【吸入】

〘名〙
① (━する) 吸い入れること。吸い込むこと。吸収すること。
文明論概略(1875)〈福沢諭吉〉五「洽ねく人間の交際に停滞不流の元素を吸入せしめたるものは」
② (━する) 治療の目的で、ガス薬物蒸気などを口から吸い込むこと。
西説内科撰要(1792)一五七章「乳香一味を取て諸を熾炭上に尚へ煙気をして盛に挙せしめ就て之を吸入す」

すい‐い・れる すひ‥【吸入】

〘他ラ下一〙 すひい・る 〘他ラ下二〙 吸って中に入れる。吸い込む。吸入する。
名語記(1275)六「くちに物をすひいるるに すっとすふ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「吸入」の意味・読み・例文・類語

きゅう‐にゅう〔キフニフ〕【吸入】

[名](スル)吸い入れること。特に、治療のため、薬物・気体などを吸い込むこと。「酸素吸入する」
[類語]吸う吸飲吸い込む吸い取る吸引吸収

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「吸入」の意味・わかりやすい解説

吸入【きゅうにゅう】

吸気を利用して種々の薬剤等を気道に送ること。呼吸困難時の酸素吸入,去痰(きょたん)のための蒸気吸入,気管支疾患に対する気管支拡張剤抗炎症剤抗生物質等の吸入である。最近は,圧を加えて薬剤を注入するエーロゾル療法が用いられる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android