朝日日本歴史人物事典 「水野忠暁」の解説
水野忠暁
生年:明和4(1767)
江戸後期の旗本園芸家。名は忠敬,通称は宗次郎,号は逸斎。旗本水野守政の長男で,江戸四谷に住む。園芸技術と変異研究の進歩により草木の珍種鑑賞が盛んなころで,父も園芸を好んだことから若年より文武の余暇に園芸をたしなむ。文政12(1829)年『草木錦葉集』全7巻を刊行。当時の斑入り植物を網羅したこの図説は,動植物画家として著名な大岡雲峰と関根雲停が図を描き,青山の種樹家増田金太郎の『草木奇品家雅見』(1827)と並び江戸期を代表する木版の奇品図集となった。<著作>『小おもと名寄』『実生小不老草奇品寄』
(遠藤正治)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報