永吉台遺跡群(読み)ながよしだいいせきぐん

日本歴史地名大系 「永吉台遺跡群」の解説

永吉台遺跡群
ながよしだいいせきぐん

[現在地名]袖ケ浦市永吉

小櫃おびつ川支流のまつ川によって開析された支谷を挟んで西寺原にしてらはら地区と遠寺原とおでらはら地区とからなる奈良・平安時代の集落跡と寺院跡。西寺原地区は昭和五七―五九年(一九八二―八四)に調査が行われ、九―一〇世紀の竪穴住居跡一三三軒・掘立柱建物跡八棟・土器焼成跡六〇基などが検出された。遠寺原地区は同五八年に調査され、八世紀後半から一〇世紀の竪穴住居跡五一軒・掘立柱建物跡一七棟などが確認された。遠寺原地区の掘立柱建物は仏堂に想定される四面廂付建物、一間×八間の僧坊や付属建物によって構成される。八世紀後半頃に成立し、九世紀後半頃には寺院機能も消滅したと考えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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