日本歴史地名大系 「永田・不入窯跡」の解説 永田・不入窯跡ながつた・ふにゆうようせき 千葉県:市原市久保村永田・不入窯跡[現在地名]市原市久保養老(ようろう)川中流域東岸の河岸段丘上にあり、段丘面の周囲は古い養老川の川跡によって、典型的な短絡地形を形成する。標高四八―五〇メートルの段丘面の南斜面に永田窯跡群、北斜面に不入窯跡群がある。昭和四九年(一九七四)、同五九―六一年、平成四年(一九九二)の調査で永田窯跡一八基、不入窯跡四基が確認された。灰原・焼土遺構から窯数は三〇基以上と推定され、県内最大の窯業生産地を誇る。段丘平坦面には工房跡と思われる竪穴や竪穴住居跡が数棟ある。製品は大きく三期に分れる。一つは口径一四センチ前後の高台付坏および盤の生産を主体とし、脚付盤・コップ形坏など官衙や特定の施設に供給された供膳形態の器種の多様な時期。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by