永聖寺(読み)えいしようじ

日本歴史地名大系 「永聖寺」の解説

永聖寺
えいしようじ

[現在地名]油木町安田

安田やすだ下区の寺谷てらだににある。臨済宗永源寺派、山号隣松山、本尊聖観音(伝安阿弥作)。備後三十三番札所第二五番霊場。

永源えいげん(現滋賀県神崎郡永源寺町)開山寂室元光が、福山吉津の永徳よしづのえいとく寺を拠点に吉備地方を巡錫中、霊場星居ほしのこ(現神石町と三和町の境)に登る途中庵を結んだところと伝え、高子山たかしやま城主宇賀氏が寂室に帰依した縁で、法嗣である智庵元周を請うて開山とし、正平一七年(一三六二)に開基したという。西備の法窟永聖の道場として中本山の寺格を与えられ、末寺四〇ヵ寺を数えたといわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android