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綸旨 りんじ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

綸旨
りんじ

蔵人が勅旨を受けて出す奉書形式の文書。初見は万寿5 (1028) 年の後一条天皇綸旨。宣旨に代って多く用いられ,特に南北朝時代,頻繁に用いられた。普通宿紙 (→薄墨紙 ) が用いられたが白紙のもあった。

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デジタル大辞泉の解説

りん‐じ【×綸旨】

《綸言の旨の意。「りんし」とも》
天子などの命令。また、その内容。綸命。
蔵人(くろうど)が天皇の命を奉じて出す奉書形式の文書。平安中期以後に多く出され、料紙は多く薄墨色の宿紙(しゅくし)を用いた。

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百科事典マイペディアの解説

綸旨【りんじ】

奉書(ほうしょ)形式の文書の一様式で,蔵人(くろうど)が天皇の意を奉じて出す。多くは薄墨(うすずみ)色をした宿紙(しゅくし)(漉返(すきかえし)紙)を用いたので〈薄墨の綸旨〉の名がある。
→関連項目紙屋紙観応の擾乱古文書裁許状女房奉書

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世界大百科事典 第2版の解説

りんじ【綸旨】

古文書学上の用語。天皇の仰を奉(うけたまわ)った側近が,その意を体して発信する書状形式の文書。《礼記(らいき)》に〈王言如糸,其出如綸,王言如綸,其出如綍〉とあるのに由来し,天子の言葉を綸言といい,綸言の旨を綸旨といった。日本の古代・中世・近世の政治において,天皇は公的にはみずから筆を執って文書を発給することがなく,その政治的命令は言葉をもって側近に伝え,側近がこれを文書にして,臣民や当事者に伝えた。

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大辞林 第三版の解説

りんじ【綸旨】

〔「りんし」とも。綸言の旨の意〕
天皇の意を体して蔵人くろうどや側近が発行する奉書形式の文書。平安中期から南北朝時代に多く発行された。
天子などの命令。 → 綸言

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

綸旨
りんじ

天皇の命を受けて蔵人(くろうど)が発行する文書。公式令(くしきりょう)に定める天皇の発給文書は詔書、勅書などであったが、平安時代に蔵人所が設置されると、蔵人が勅命を受けて出す綸旨や宣旨(せんじ)がこれに加わった。綸旨は勅命により蔵人が自分の署名で発行する奉書形式の文書で、もともと私的な書状形式であり、内容も軽微な事柄に用いられたが、のちには政治的・公的事柄にも使用された。平安中期以降の綸旨が現存するが、天皇権力の伸長著しかった建武(けんむ)政府およびその後の南北朝時代に、後醍醐(ごだいご)天皇とその子孫の南朝で発行したものが数多く残っている。綸旨の用紙は宿紙(しゅくし)(漉(す)き返した紙で、薄墨(うすずみ)紙、紙屋(こうや)紙ともいう)が普通であるが、ときに白紙も使われた。[百瀬今朝雄]

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世界大百科事典内の綸旨の言及

【公家様文書】より

…また上卿から外記(げき)に命じて発給させる外記方宣旨,上卿から弁に命じ,弁から史に命じて作成される弁官方宣旨,遥任の国司や大宰帥が多くなったため,在国の官人に国司や帥の命を伝える国司庁宣,大府宣もこの系統である。公家様文書溯源の第2は,私文書たる書状の系譜を引くもので,綸旨(りんじ),院宣,令旨(りようじ)(公式様とは別),御教書(みぎようしよ),長者宣などである。貴人の側近に仕える人(天皇の場合は蔵人,上皇の場合は院司)が主人の仰せを承り,書状の形式で相手に伝えるもので,本来私文書であるが,仰せの主体の権威がそのまま文書の効力に機能した。…

【古文書】より

…令外様文書は公式様文書に起源を有するもので,これもすべて楷書体で書かれている。(e)書札様文書 平安末期に院政が成立し,鎌倉中期以降それが本格化するとともに,本来は私信であった書札から出発した院宣綸旨(りんじ)などの書札様文書が,やがて国政の最高の文書として用いられるようになる。それとともに公家・寺社の間にも御教書(みぎようしよ)が行われるようになり,武家においても関東・六波羅・鎮西の御教書が用いられた。…

【伝奏】より

…政務の執行は,奉行の奉ずる院宣によって行われるが,所領,所職の与奪,安堵にかかる重事などは,伝奏自身が奉行を兼ね院宣を奉じた。 中世以降,院政が途切れ,天皇が直接政務を握ることを親政というが,この親政もすべて太政官を通じて行う政治ではなく,院政において院宣をもって執行した政務事項は,やはり太政官を経ず直接奉行の奉ずる綸旨(りんじ)をもって行った。その際,伝奏の任にあたったのが,当初は蔵人頭であったが,少なくとも伏見天皇親政(13世紀末)のころには公卿の伝奏が置かれるようになった。…

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