汗に成る(読み)あせになる

精選版 日本国語大辞典 「汗に成る」の意味・読み・例文・類語

あせ【汗】 =に[=と]成(な)

  1. 汗水を流す。汗でぬれる。また、労苦をいとわずに働く。汗みずくになる。汗をかく。
    1. [初出の実例]「来しときは膝にふし給へりし人をいかでかやすらかにと思ひつつ、わが身はあせになりつつ、さりともとおもふ心そひて、たのもしかりき」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
    2. 「正太が買物役、汗(アセ)に成(ナ)りて飛び廻るもをかしく」(出典たけくらべ(1895‐96)〈樋口一葉〉三)
  2. 恥ずかしさや緊張感で汗を流す。また、そのような思いをする。冷汗をかく。汗をかく。
    1. [初出の実例]「女は、この人の思ふらむことさへ、死ぬばかりわりなきに、流るるまであせになりていとなやましげなり」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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