江戸城障壁画の小下絵(読み)えどじょうしょうへきがのこじたえ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「江戸城障壁画の小下絵」の意味・わかりやすい解説

江戸城障壁画の小下絵
えどじょうしょうへきがのこじたえ

江戸城内の襖 (ふすま) などに描かれた障壁画の彩色原画。 1987年秋に東京国立博物館で整理・発表されたもので,幕末期の江戸狩野派の絵師である狩野養信 (おさのぶ) によって描かれたもの。 264巻にも及ぶ。江戸城再建に際し,各部屋の襖や壁の絵が下絵として残されていたもの。松の廊下歌舞伎の背景と全く違っていることなどで話題となった。さらに,翌 88年には大阪天満宮にも同様の小下絵8巻が発見された。このうち5巻は新史料で,幻の部屋といわれた本丸の「水車の間」などの襖絵図柄が明らかとなった。

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