障壁画(読み)ショウヘキガ

百科事典マイペディアの解説

障壁画【しょうへきが】

日本建築の室内の床貼付(はりつけ),壁貼付,襖(ふすま),杉戸,衝立(ついたて),天井などに描かれた絵の総称。単に襖絵と同義に用いることもある。障壁画の歴史は平安時代にさかのぼるが,室町時代における書院造の成立に伴って形式を整え,桃山〜江戸初期に武将によって行われた大規模な殿舎の造営によって,豪壮な金碧(きんぺき)障壁画の様式が飛躍的な発展を遂げた。南禅寺智積(ちしゃく)院大覚寺二条城西本願寺などに当時の作品が残っている。また室町時代につくられた〈座敷絵〉という呼称は,ほぼこれに当てはまる。なお,障壁画と屏風(びょうぶ)絵を合わせて障屏(しょうへい)画ともいう。
→関連項目安土桃山時代雲谷等顔狩野永徳狩野孝信狩野光信狩野元信琴棋書画四季絵色紙聚光院月次絵長谷川等伯東山山荘壁画円山応挙名所絵渡辺了慶

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世界大百科事典 第2版の解説

しょうへきが【障壁画】

建造物に付属する襖障子や壁面などに絵を描いて,生活空間を彩る室内画の総称。古くから建造物と結合して発達した絵画に,古墳の墓室や寺院の堂塔などに描かれた壁画がある。だがそれらはいわば聖なる空間に奉仕する荘厳画であり,本来人間生活から隔絶された絵画であった。これらの壁画に対して,障壁画は生活を営む建造物の室空間を場として成立する。9世紀の初頭,文献が記す内裏清涼殿の壁画や紫宸殿の障子絵は,その発生期の好例である。

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大辞林 第三版の解説

しょうへきが【障壁画】

襖絵ふすまえや杉戸絵、床の間や長押なげしの上などの張付壁に描かれた絵などの総称。広義には、障屛画しようへいがと同義に用いることもある。

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世界大百科事典内の障壁画の言及

【安土桃山時代美術】より


[桃山美術の形成――前期]
 桃山時代の美術に見るこのような特色は,室町時代美術の伝統の継承と,その統合,再編によって成立したものであり,室町時代後半,すなわち戦国時代には,桃山美術の前駆となる傾向のさまざまを見いだすことができる。幕府や有力大名の対明貿易に際し進物としてさかんにつくられた金屛風の花鳥図は,桃山時代金碧障壁画につながるものとして注目される。染織では,明や琉球との交易がもたらした金襴(きんらん),緞子(どんす),繻珍(しゆちん)など高度な織物の技術に刺激されて,堺や京都で独自に華麗で斬新な意匠がつくり出されたが,それは,室町時代末である。…

【障屛画】より

…障壁画と屛風絵の総称。絵画の画面形式はさまざまだが,生活空間を彩る大画面絵画として早くから日本で愛好されたのは,屛風形式の諸作品であった。…

※「障壁画」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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